2009年6月7日日曜日

歌舞伎座6月公演:吉右衛門と幸四郎

6月の歌舞伎座、夜の部の演目は以下のとおりでした 。


 - 門出祝寿連獅子
 - 極付 幡随長兵衛
 - 梅雨小袖昔八丈 髪結新三


吉右衛門と幸四郎がそれぞれ主役をはって、見ごたえのある感じでしたが、最初が口上であとは黙阿弥の男くさーい芝居が2つ続くと、もうちょっと華やかなお姫様なんかが出てくるものも見たいような気もしてきたり。ぜいたくですね。


さて、門出祝寿連獅子は染五郎の息子さん、金太郎ちゃんの初舞台。なんと4歳(だっけ)ですが、 しっかり獅子を踊っていました。ちょっと感心。三代で舞台に立てるなんて、お父さんもおじいちゃんもうれしいだろうなあ。



幡随長兵衛吉右衛門の幡随院長兵衛に仁左衛門の水野十郎左衛門でした。ふたりとも大好きな役者さんなので、きゃーきゃーって感じで見ていましたが、お芝居の方は全然浮かれたところなどない、江戸の侠客のしぶいお話でした。吉右衛門すばらしい。
水野が自分で長兵衛をおびきよせておきながら長兵衛の死ぬ覚悟を知って「殺すは惜しい」と言うあたり、じんとするんだけどよく考えると「いい加減にしろよなー」とも思います。結局殺しちゃうんだし。見せ場はやっぱり後半なのでしょうが、前半の江戸の暮らしぶりをほうふつとさせるような湯上りの姿とか、子分たちの着物の着方とか、そういうところもおもしろく見ました。

幸四郎の方は 髪結新三。これ、前から見たかったんだよね。やっぱり初鰹だよね。実は幸四郎って何を演じていてもずっしり感があってあまり得意ではないのですが(全部弁慶に見えるような気がする…)、さすがお芝居はうまくて、楽しく見ました。でもやっぱり、幸四郎と染五郎がふたり出てきても「髪結の小悪党」には見えないなー(笑) とにかくがめつい家主夫婦は彌十郎と萬次郎でした。最近老け役が気になります。
しかし、見る前は新三ってもっとかっこいい役なのかと思ってましたが、悪いことしたわりにいろいろ竜頭蛇尾で、しかも最後はあんなことになっちゃうし、だいぶダメダメだったのがびっくりでした。おもしろかった。また別の配役で見てみたいです。

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